歯周病治療・メインテナンス
歯周病は、一度生じると徐々に進行すると考えられてきました。ところが、近年の研究から、歯周病は部位特異的に生じ、活動期と静止期を繰り返す周期的な疾患である事がわかってきました。
つまり、病状の安定がみられる歯周病でも、いつどの部位で再び活動期に変化するかの予測が極めて困難なのです。したがって、歯周治療にはメインテナンスが不可欠であり、短期間での繰り返し治療が必要となります。
う蝕(虫歯)や歯周病は口腔内の細菌が原因となって発症し、進行します。この細菌塊をプラークと呼称し、その除去を目的としたプラークコントロールが予防法であり治療法とされてきました。
この「プラークを除去する」という考え方が近年になって「病原性バイオフィルムを除去する」という考え方に変わってきました。
バイオフィルムとは、日常生活で見かける台所などの排水口に溜まったものに代表されるような、水の流れる環境に存在するパイプなどの内側に付着しているヌルヌルしたものです。
バイオフィルムの問題点として、歯面や歯周組織への強固な付着、薬剤耐性能力の上昇、バイオフィルムから遊離した細菌による感染憎悪などが挙げられます。
一度形成されると、通常の歯ブラシだけでは、完全には除去できません。
この事により、メインテナンスが重要となってきます。歯科クリニックでメインテナンス等のクリーニングを受けた口腔内は、ご自身の適切なブラッシングが行われた場合、3ヶ月は病原性を発現する可能性が極めて低くなります。
メインテナンスの意義
疾患の進行は、それぞれ異なります。
歯科治療におけるメインテナンスの意義は、次の3点に要約できます。
健康と身だしなみの一つとして、口腔内を清潔に保つために歯科クリニックに通うことをおすすめします。
1. 進行の予測が困難な疾患であるため定期的な健診が必要。
2. う蝕と歯周病は、糖尿病、肥満、高血圧症、高尿酸血症、循環器病などとともに、生活習慣病に認知されており、セルフケア(ご自身での管理)の自覚を持って頂くこと。
3. セルフケアによる磨き残しを歯科クリニックで補う。
エアーフロー(メインテナンスの仕上げ)
治療が完了した後も、3か月に一度のペースで、お口の中のメインテナンスとして、通って頂いています。
メインテナンスの主な内容は、お口の中の定期検診と、歯のクリーニングです。
歯のクリーニングでは、スケーラーチップを使い、普段歯磨きでは取りきれない汚れ・歯石を丁寧に取り除いていきます。
そして、仕上げに 【エアーフロー】を使用しています。
この器具は、重曹の成分が入ったパウダーと水が出てきて
歯の表・裏と一通りにあてていくと、みるみる汚れを落ちていきます!
少ししょっぱいですが、痛みはありません。
歯がつるつるになり、とても気持ちよく、患者さんからもお喜びの声を頂いています。
ぜひ、お試しください!